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「それじゃ、お前…。 俺が休みやるっつっても無理なんじゃねぇか!!」 「夏休みまるまる使ってでも、捜すつもりだったんです!」 監督の勢いにつられて優也もつい大声を出してしまった。 室内に残っていた先生たちがみんな僕らに注目していた。 僕は耳の後ろを掻いた。 かなり恥ずかしい。 「悪いが、却下だ」 ひとつ、大きなため息を吐いて、監督は言った。 「そんな理由じゃ、休みはやれない。 お前のは単なる自己満足だ。 違うか?」 「………」 そうだ。 わかってた。 自己満足だとわかっていても、行きたかったのだ。 かなちゃんを捜しに。
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