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隆平は僕のことを心配して、釘をさしてくれているのか。 ようやくわかった。 隆平も幼いころからサッカーをしていて、レギュラー争いをした仲間だ。 心中穏やかではなかったのだろう。 そして、きっと先輩も。 気分がいいはずがない。 「今日はありがとな」 会計後、自分の自転車にまたがりながら僕は言った。 「なんのこと~?」 隆平はわざとらしくとぼけてみせた。 「なんでもない」 苦笑して応えると、隆平はニカっと笑った。
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