プロローグ

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好きだったから… どんな狡い手を使ったって構わないと思っていた。 一緒にいればいつか… その心の半分だけでも貰えるんじゃないかって、夢を見てた。 俺じゃだめなのに… どうしてひぃちゃんなんだよ。 ひぃちゃんはどうして、俺の欲しいものばかり持ってるんだ。 優しくて綺麗で…純粋で… いつも他人の事を優先して、そんな人を愛さない奴はいない。 俺だって、ひぃちゃんの事、好きだし大切に思うのは確かだけど…いつもどこかで嫉妬してた。 ちょっとだけちょっとだけ…疎ましいとさえ思っていたんだ。 俺は自分が嫌いだ。 憎まれ口ばかりの唇も、うまく作れない表情も… 天の邪鬼で可愛くなくて、こんな俺を心から好きだって言ってくれる人なんて存在するのだろうか…。 俺、また恋できるかな…。
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