49:風の色

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いつもの光景だ。 暖かく、明るく、ひとつの家族のように、大勢の仲間達は同じ場所に集っていた。 「しかし、アイツが果物狩りしてる姿を想像したら、なんか微笑ましいものがあるな。」 アルバートがその姿を想像したのか、吹き出していた。 「わかってないわねぇ、アル。いい男ってのは、ちょっとした気配り、気遣いをサラッっとしてのけるもんなのよ。」 ティファを撫でる手を止めずにリオーネが、まだまだね、と呟き、溜め息をつきながらアルバートに言葉を投げる。 「まーた始まった・・・。大体お前まだラファエル見たことないだろうが。どうしていい男だって言えるんだよ。」 頬杖をつき、同じく溜め息を返しながらアルバートが呟く。 それに負けじとリオーネも更に言葉を投げ返す。 「そんなの話聞いただけでわかるわよ。少なくとも、アルとは大違いだってこともね!」 「んだと、てめ!」 「あら図星だった??」 そしてここでも、またいつものような光景が繰り広げられる。 アルバートとリオーネは周りのこともお構いなしで、ぎゃんぎゃんと騒いでいる。 仲間達はおろか、店の客達も既に見慣れているのか、さして気に留めるでもなくそれぞれの時間を楽しんでいる。
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