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「うわ、またぴったりかよ…」
思わず慎二は嘆いた。
そう、扉の数も6色、横にちょうど6個並んでいた。
「ってことは一人で進むのか。ふーんなるほど…」
俺は有亜のことを考えた。
いつも誰かが隣にいて、誰かに守られて生きているような有亜が――。
一人になって大丈夫だろうか。
「なんか怖い。楽しそうだけどなんか怖いよ…」
その有亜が、気弱な声を出した。
「ん~確かにねぇ。勇気いるねぇこれ。もう戻れないかな?」
「おい何言ってんだよ。お前がやるって言ったんだろ!」
慎二が香緒に向かって言う。
「じゃぁさじゃぁさ、色決めよう。どうする?」
俺はリーダーになったみたいに促した。
じゃんけんで勝った順から好きな色をとっていき、6人が自然にそれぞれの扉の前に立った。
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