記憶

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高校卒業まで後少し。 私は今に満足している反面、遠距離恋愛の厳しさを痛感した。 マサキは私の側にいるために、就職先を私の住んでいるところにすると言ってくれた。 でも、私は自分のために行きたいところに行けなくなるのは嫌だった。 どうしていいかわからず結局マサキは地元で就職した。マサキが夢見ていた警察官。これでよかった。そう思っていたのに、よくわからない心は真っ黒だった気がする。 初めてアムカをした。 カッターの痛み、流れる血は私を現実に戻してくれる。 心が真っ黒は変わらない。でも抜け出す術を知らなかった。 私はどんどん深みにはまっていく。
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