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―翌日。放課後―
「やす君。一緒に帰ろっ!」
「ん。ちょっと待ってて」
帰りのHRが終わるとすぐに、幸が俺の席まで来た。
「いいなあ、学年1の美女と一緒に帰れるなんて」
周りの男子が羨ましそうに……うらめしそうに見ていて、それを代表するように1人のクラスメートが言った。
「幼なじみの特権だ」
照れくさくて彼氏だからとは言えずに言うと、
「彼女の特権だよ」
と、幸がすぐさま訂正をかける。
「私がやす君の彼女だからやす君と帰れるの」
周りに見せつけるように、幸が俺の腕に抱きついた。
すると、周りからはため息と俺に対する殺意の眼差しが向けらる。
おいおい、クラスにいや学年ほぼ敵だろうこれ。だって、他クラスの奴らまでなんかいるんだもん。
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