第四話 焦げちゃうくらい熱い夏

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「ああん、リョウさまぁ!胸が熱いアルよ。ところで大丈夫アルか?」  大丈夫な訳ないだろ滝のように流れ落ちるこの汗を見てから言えチャイナ娘。 「ああん、今日はほんっとに凄かったわぁ。あの火がぁ……」  何なのその甘い溜め息。誰も聞いてませんから、聞くだけ余計に背中が重くなりますから、せめて着いてからにしてくれませんかそこの心霊現象マニア。 「リョウさまぁ!その荷物ぽいっとして鈴凛とデートに行きませんアルか?ああん、もう熱い想いを止められないアルよ」  「荷物ぽいっと」には非常に心惹かれるがその後が非常に問題有りだチャイナ娘。誰が出会った瞬間飛び蹴り喰らわせた、しかも壮絶にいかがわしい身なりのしかも変な言葉遣いの女とデートなんかするか。 「過去の因縁、呪いの鏡……ああん、もう盛り沢山ですっごすぎるわぁ」  あんたの脳みそに問題が盛り沢山でそっちの方がすっごすぎるわこの心霊現象マニアが。
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