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『菜々~!』 幼馴染みで親友の佐藤綾だ。 彼女はダンサーになりたくて、日々レッスンに明け暮れている。 『ん?』 『ねー、大ニュース!なんとなんとぉ~』 『なんと?』 『ま・さ・か・の』『まさかの?』 『…』 『何やねんワレ』 『funsのチケット当たりましたァ!エーイ』 『なんだそんなこと?あたしそこまで好きでもないし』 嘘だ。funsはあたしが今気になっているアーティストNo.1だ。 『まあまあ(笑)ほら、菜々の分もとっといたから』 『は?頼んでないですけど…』 『そう言うとおもった~だから今回はあやのおごり!菜々にfunsの良さをわかってもらうためにだね』えっまじでー超嬉しいんですけど涙出そう 『何それ(笑)行ったって変わらないよ』 素直じゃない奴め…こんなとこで意地張ってどうすんだか(笑) 『じゃ、決まりね♪明後日の7時ね』 『うん』 たのしみすぎるー っていうかなんであたしはfunsファンだということを隠しているんだ?普通に言えばいいじゃないか。 我ながらつくづくバカで強情な奴だと思う。うんざりするわ。
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