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「何よ。私は科学専門なの。じゃあ、アンタの言う物理で歩くことは出来るのさ。」
「さーねー。やってみようか。」
すると少年は私の後ろに回り手を取った。まるで、ジブリの「ハウルの動く城」のワンシーンだ。
私は頬を赤くしながら訊ねた。
「何で、こんな風にするのよ。普通にすればいいじゃない。」
「君にはロマンと言うものが無いのかい。」
少年は真剣な顔で言った。筋の通った高い鼻に、長い睫毛。その中に収まるエメラルドグリーンの瞳。余りの美しさに見とれてしまう。
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