落ちる 上がる
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その時、下から眩い光を放ちながらオレンジ色の何かが上へ上へと上がってきた。 「行かないで」 必死だった。何かにすがりたくて手を伸ばした。さっき抱えていた「悲しみ」は「寂しい」の勘違いだったのである。 アスファルトの中は不快だったが心地好かった。いまは自由だか広くて、あるのは雑音と冷たいかぜ、そして一人ぼっちの肉体のみ。 寂しい。寂しくて。 悲しい。悲しくて。 そんな気持ち少女には理解出来ない。
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