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何かがを掴んだ同時にオレンジの光は線香花火のよう火花を散らしながら刹那にきえてしまった。
握っていたのは、か弱い手首。指先を鼓動が駆けていく。
その中に居たのは少年だった。柔い黒髪と陶器のような白い肌。息をしているのと疑ってしまうほど美しい。
「ハウル…」
私は思わず口にだしてしまった。脳内に「人生のメリーゴーランド」が鳴り響く。
「何か用があるのかい。好奇心旺盛な灰色ネズミちゃん。」
少年は皮肉に言った。それに腹をたてた少女は
「何もないわ。好奇心旺盛な灰色ネズミで悪かったわね。」
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