4th episode

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どれくらいの沈黙が流れただろうか。いや、端から見れば十数秒の出来事だろうが当事者たちにはもっと長い時間に感じただろう。それでは、これより動きが止まった2人は一体何を考えていたのかご覧頂こう。 それではまず、水無瀬有の心理状態からどうぞ。 「・・・はっ?ちょっと待て。なんだこれ・・・なんなんだこれ!?なんて言った?将来の・・・旦那?いいやちょっと待て。俺には輝夜さんという心に決めた人が、じゃなくて!紫さんは綺麗だし魅力的だし妖艶で今キョトンとしてる表情もいいが・・・でもなくて!!あー!!なに考えてんだ!俺は!バカか?バカなのか?そうだ、さっきのは冗談に決まってるよ。絶対そうだよ。あの紫さんだぜ?賢者だぜ?賢者。あーそうだ。絶対冗談だ良かった冗談で。」 次に鈴仙の心理状態をどうぞ。 「バババババババババババア!なんてこと言いやがるんですか!?有さんは姫様のモノですよ!?・・・はっ、何言ってんだ私は・・・。有さんが姫様のあれとか私は認めない!なんなら、八雲紫が貰ってくれれば・・・私たちと姫様がずっと一緒にいられる。でも・・・そうなっちゃうと姫様悲しむかな。てか、そんなことより八雲紫よ。何で今まで式神としか生活してなかったのに・・・まさか、昨日の戦いが原因?でも、あれは間違いなく八雲紫さん手加減した結果だし・・・うーん・・・。」 2人は様々な思いを巡らせていたのですね。そして紫の発した言葉により時間は動き出したのだった。 「2人とも?なに固まってるの?私は有を旦那にすると決めたわよ。異論は認めない。」 その頃、迷いの竹林永遠亭付近では蓬莱山輝夜と藤原妹紅が睨みあっていた。輝夜は着物の袖で口元を隠し、妹紅は右手に燃え盛る炎を出し今にも襲いかかろうという状況。 「・・・輝夜、有は元気かぁ?」 先に口を開いたのは妹紅だった。 「有は元気よ、今では弾幕を出す練習もしているわ。しかし変ね・・・貴女が他人の男に興味を示すなんて。」 「・・・普通だろ?私が最初に助けてやったんだ。ちゃんと助かってもらわねーと目覚めが悪い。」
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