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「私の能力と、貴女の能力を使って閉鎖空間を作るのよ。」
人差し指をピンと立てて得意気に話す紫。逆に、輝夜はいまいち分かっていない様子で
「私の能力?空間を作るだけなら八雲紫の能力だけで十分よね?」
「問題は時間よ。普通に修業するなら何年何百年かかってしまう。そこで貴女の能力よ。」
「なるほどね、“永遠と須臾を操る程度の能力“で一瞬を何年にでもしてしまおうということね?」
納得したようだ。
「永遠と須臾?」
有が初めて聞く言葉に対して首を傾げる。
「みんなが感知できない程の一瞬の時間をかき集めて何年という単位の時間にするの。一回瞬きしたら目の前にいた人の背が伸びてる、みたいな?」
「その例え分りづらくない?って言うか今思ったんだけど、貴女の能力って他人に干渉出来るの?」
「まぁ、この小説の説明に“キャラ崩壊があるかもしれないので嫌な人はバックしてください“ってあるし。しかも操る能力なんだからそんくらい出来て良いんじゃない?」
なにこの姫メタい。
「そうね、じゃあやりましょうか?」
紫はスキマを開く。久しぶりにマジマジとその怪しげな目玉模様の空間を見て少したじろぐ有。
「この中に入れば別の空間に繋がっているわ。輝夜、準備は良いかしら?」
「ええ、大丈夫よ。有も大丈夫?」
「大丈夫です。自分自身を鍛えるには良い機会なんで楽しみですよ。」
そして3人はスキマの中へと入っていくのであった。
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