6月10日、晴

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2人は、前方にいる見た目はヤのつく自由業な中年男性を見ながら押し合っているようだ。 「なんの為のジャンケンなんですか!早く行ってくださいよ鴉さん!」 鴉(カラス)と呼ばれた金髪の青年は、無表情のまま首を横に振る。 「俺、実は…パンチパーマアレルギーなんだよね」 「嘘つけーっ!!」 黒髪の青年に思いきりツッコまれ、鴉はちぇっ、と口を尖らせる。 「先輩を敬いたまえよ、隼くん」 「もう、こんな人が先輩だなんて世も末だよ…」 黒髪の青年…隼ははぁ、と大きな溜め息をついた。
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