絶望と悪夢

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「時田くん?」 彼の様子はどこか変で。 わたしはなんとなく不安にかられながら、教室に入り、時田くんの背後に立った。 「どうかしたの?」 問いかけると、時田くんはゆっくりと振り返った。 「俺はね。 ボロボロになっても、 生きていて欲しかった。 でもそれは間違いでさ あんなことになるなら 綺麗なまま死なせてあげればよかったんだ」 「時田くん?」 時田くんの言わんとしていることが理解できず首を傾げる。 時田くんは展示用の机に寄り掛かり、わたしを見た。 .
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