7人が本棚に入れています
本棚に追加
独りで黙々と考えていた。
意外にすぐには思い出せないものだ。
もっと前かな。
そう、もっと前、高校生の頃とか。
思い出せそうで思い出せない、漠然とし過ぎていて。
ふと、顔を上げると少し離れた所にスーツの男の人が立っていた。
あの人も雨宿りだろうか?
チラリと盗み見る。
別に興味があった訳では無いが、余りにも暇だったから。
黒い髪、少し雨に濡れてる。
俯いていた顔をあげた。
…全体的に良い雰囲気を纏った人。
そんな事を思いながら見ていたら一瞬目があってしまった。
ガン見し過ぎた。
私はパッと目をそらして俯いた。
最初のコメントを投稿しよう!