壱話

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これは、ある日の出来事・・・ お父さんが私にアンティークショップで買ったビスクドールの人形をプレゼントしてくれた 私は毎日、毎日ビスクドールのアリスを抱いて寝た 当然怖い夢を見たときも 寝ていたら突然ガタッと音がなり目が覚めた 普段と変わらない私の部屋 でもどこか肌寒くておかしい 床を見るとずるぅ、と白い“手”が生えていた。 その冷たい“手”が私の事を掴もうと――― ばっと起き上がった 静寂の中、はぁ、はぁ、と自分の息の音が響いた 真っ暗な部屋 先程の出来事は夢だったらしい 床を見ても異変はどこにもない それから数日は普段通り変わらない生活を送っていた でもまた、夢をみた また悪い、悪夢を・・・ 似たような夢を何度も見た 気がつくとビスクドールのアリスは服が破けてたり色々とほつれていた 母に頼み縫って修繕した そしていつのまにか夢を見なくなった私は気づけば25 アリスは押し入れの中 今日は久々に見た あの、悪夢を 不気味な夢を 気にしないでテレビを見ていたら ガタッと音がした ガタッガタッと音が次第に大きくなった
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