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「あ゛~!!人の話を聞けよぉぉぉぉぉ!!小娘ぇぇぇ!!」
ガッ!!
「えっ!?ちょっ!?ブラ…ぐぇっ!?」
遂にキレた俺は、思いっ切り絶叫した後、とりあえずセイバーを心配そうに見てたけど、セリフが無くて空気になってた士郎の首根っこを掴んで一気に塀を飛び越えてセイバーを追い掛けた。
途中で「ちょっ…ブラッド…離s…グエッ!!」とか後ろで士郎が何か言ってたが…緊急事態(俺がぶちギレた)だ
無視しよう。
――――――――――
俺は宵闇の街中をひたすら走る、セイバーにきっつ~い『O☆HA☆NA☆SHI』をする為に!!
少し走り、衛宮邸の門の前が見えて来た頃、門前付近にセイバーと赤い外套を着た青年と士郎の着ている服に良く似た服を着た少女が見えた。
しかも、丁度セイバーが赤い外套の青年に斬りかかろうとしていた。
(だぁぁ!!あの馬鹿娘がぁ!!)
今夜何度目かわからないセリフを内心叫びながら、俺はまるで蜘蛛の様に身体を倒し、スピードを落とさずに…
「見付けたぞぉぉぉぉぉ!!この馬鹿娘がぁぁぁぁぁぁ!!」
と腹の底から声を張り上げながら
ボガァン!!
身体を限界まで捩らせ、助走の勢いを上乗せした渾身の拳骨をセイバーに叩き込んだ。
しかし
ズルッ
「あ゛っ!?」
ボグァ…
「ウボァッ!!」
勢い余って手放してしまった士郎が赤い外套の青年に激突した…
「「…………」」
気まずい雰囲気を通り越して空気が死んだ…
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