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「つーか、士郎…流石にさっきはセイバーが哀れに感じたぞ…」
「う゛っ…しょうがないだろ!俺は知らない内に巻き込まれたんだんだよ!」
凛の話では、サーヴァントはマスターと聖杯の魔力で現界して居て、普段は霊体に戻って居られる筈なのだが…士郎のセイバー召喚が正式な手順を踏まなかったせいか、セイバーは霊体化が出来ないのだ。
しかもセイバーの甲冑姿は目立つと言って、上着の代わりに黄色い雨合羽を着せようとしてた。
…だめマスターめ…
「セイバー…ドンマイ…」
「ええ…ってブラッド!貴方も士郎のサーヴァントでしょう!!」
逆ギレした士郎をスルーして、セイバーに俺が同情の言葉を掛けると、セイバーが突っ込んだ
「いや、俺は元々死んでないから肉体が有るんだわ。」
そう返すと、セイバーが息を飲み、俺に詰め寄ろうとしたが
「リカルド…っと
ほらセイバー、これ羽織りな、雨合羽よかマシだろ」
そう言って黒いロングコートをマナで構築し、セイバーに投げ渡した。
俺は今、白いワイシャツに上下漆黒のスーツを着てる。
ルミナシアに居る仲間、リカルドの服装だ。
セイバーに渡したコートもリカルドの物だ。
流石に、黄色の雨合羽よりはマシだろう。
そして歩く事30分少々、隣町の町外れの小高い丘の上に建つ大きな教会に辿り着いた。
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