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セイバーは真剣な顔をしながら
「貴方は一体何者ですか」
と尋ねて来た。
「はて?
俺はさっきも言った通り、『ブラッド・A・ルミナシア』であって、それ以外の何者でも無いが?」
俺が首を傾げながら答えるとセイバーは首を横に振りながら
「いいえ、違います。
私が訊きたいのは『貴方が何の英雄なのか』です。
先程迄、私は貴方の行動を観察していましたが、貴方の能力、ランサーと戦う時に出した武器、その真名…いずれも私の記憶に該当する情報がありません。
その事から、『貴方は何者か』と訊いて居るのです。」
そう言って俺を見据えて来た。
(セイバーは本気の目をしてんな…やれやれ、面倒だな…)
俺は内心舌打ちをしながら、セイバーの真顔で目を見詰め返し…
「本当に知りたいか?」
「ええ、お願いします。」
「わかった
ググれ。」
―――ズザァー!!
真顔でたっぷり溜めてそう答えた途端、セイバーは盛大に転けた
なかなか良いセンスしてんなコイツ…
「ふ、ふざけないで下さい!!
私は本気で訊いて居るんです!!」
「へいへい…んじゃ、士郎の家に帰ってから説明してやるよ。士郎にも教えてやらにゃイカンし…二度手間は面倒だ。
それとセイバー、そんなに怒るな。綺麗な顔が台無しだぜ?」
「ッ!!////
か、からかわないで下さい!!////」
セイバーの視線に俺が折れて、セイバーを宥めるとセイバーに怒られた。
本当なんだがな…
「いや、本当だぜ?
俺は逃げも隠れもするが、嘘だけは吐かないブラッド様だ。」
「ッ!!/////」
セイバーは自覚が無かったのか、顔を真っ赤にして俯いてしまった
(あ…コレあの声がくれた情報の中にあった、巨大ロボットに乗って戦う苦労性の死神少年と同じセリフじゃん)
俺は自分が言ってからそんな風に考えて居ると…
「…今の言葉…嘘偽りはありませんね?」
―――ゾクッ!!
俯いて居るセイバーから底冷えする様な声が発せられた
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