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『俺は…まだ、死ねない…!!死んで…たまるかよぉ!!』
光に包まれた直後、彼の脳裏にそんな叫び声が響いた。
その声は窮地に立たされて居る者の声らしきモノの叫びの様だったが、その声に諦めの感情は微塵も感じない『生きたい』と言う感情の籠った叫びで有った…
少年はクスリと自嘲気味に小さく笑いながら…
(ああ…そうだ…俺は以前コイツみたいな奴を救えなかったんだよな…)
共に生まれる筈であった世界『ジルディア』…そしてその世界の化身である少女『ラザリス』は、封印されずにジルディアと共に生きたいと願った。
しかし、少年は最後までラザリスと分かり会えず、ラザリスを倒す事となった。
その無力さを悔いて居た…
だから少年は…
「何処のどいつかは知らんが…その想い、俺が護ってやる!!」
そう力の限りに叫んだ…
すると少年を包む光がより輝きを増し、前回よりも遥かに膨大な量の情報が流れ込んで来た…
少年はその量と生臭さに発狂しかけそうになったが、力の限り知識を受け入れ、なんとか情報を覚え切った。
そして…
「俺は…護る!!」
そう叫ぶと光の中に消えて行った…
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