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バーサーカーが倒れ伏して暫く、この場を沈黙が支配した…
「やったの…ですか…?」
「いんにゃ。
ところがぎっちょん…な。
『神聖なる風よ、哀れな愚者に永久の解放を!!』」
沈黙を破るように呟いたセイバーの言葉に答えながら、俺は詠唱を紡ぎながら大気中のマナをバーサーカーの真上に凝縮させる。
「眠れ!!【ゴッドブレス】!!」
―ゴガガガガガガガッ!!
俺が詠唱を完成させると同時に、倒れ伏した状態のバーサーカーに殺人的な密度と風圧の風槌が落ちる!!
「■■■■■■■!!」
仰向けに倒れたバーサーカーは為す術も無く風槌に潰され、術が終わる頃には、腹部には大きな風穴が空いていた…
「「…す、凄い…!!」」
「さて…あまり気は乗らないが、こんな凶器をけし掛けて来たんだ…そこの白ロリ、お仕置きだ…」
凛とセイバーが術の威力に絶句しているのを尻目に、完全オシオキモードの俺は、表情を驚愕に染めているイリヤにゆっくりと歩み寄る…
俺のセリフを聴いたイリヤは一気に再起動すると
「ウフフフフ…」
心底滑稽な道化を見たように嗤い出した
「へぇ…何がおかしいんだ?
白ロリ」
「白ロリは失礼よっ!!
…コホン、バーサーカーを二度も殺したのは予想外だったわ。
でも残念、貴方達はここでリタイアね」
目の前のイリヤは自信たっぷりに宣言する。
(う~む…)
俺は一瞬思考を巡らした後、左手に大剣【セブンスサマー】を創造し無造作に背後へ振るう…!!
―ズシュ…
左手に伝わって来たのは、肉を断つ感触だった…
「えっ!?ウソ!?」
「タネは想像ついてたんだよ…」
俺が背後から襲い掛かったバーサーカーの右拳を見もせずに切り落とした事に、驚愕の色が隠せないイリヤに向かって俺は冷たく告げる。
「こんな異常なダメージが効かない…って言うなら仮説は簡単に立てられる…
バーサーカーには『命のストック』がある…とかな」
俺の言葉にイリヤは絶句した…
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