すれ違い

5/9
前へ
/79ページ
次へ
「チョット…イメチェン?」 苦し紛れに吐いた言葉がそれって… 「…誰にやられた」 低い声音… とくん、少し心臓が跳ねる。 「ちっ…違いますよ~」 「…じゃあ、自分でやったてのか?…この背中の怪我も」 ……ソレを言われちゃ… 何も言えないな 「はは…鬼崎先輩と別れてほしくてやったんですって…」 馬鹿らしいですよねと付け足し 自嘲するしか無かった… 「………よし、保健室行くぞ」 何故かおんぶされてます。 「え!!?」 「今は、授業中だから安心しろ」 そう言って、準備室を出る… ―――――――――――――― 「失礼します…って小島先生居ないのか」 小島先生とは養護教諭の名前だ。 「……ま、良いか」 中に入ると、ゆっくりと降ろしてくれたので 近くに置いてあるソファに腰掛ける。 「……で、お前はどうしたいんだ?」 座ってる私に目線を合わせてくれる。 「……え?」 「…だから、お前は鬼崎と別れたいのか、別れたくないのか…どっちだ?」 「………分かりません」 キュッと唇を結び、下を向く 「そうか…今日はもう早退しろ、家でゆっくり休め…な?」 骨ばった不器用な手で優しく撫でてくれる。 「ヒック…ウッ…ック……」 優しさが…辛いよ
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加