どこの学校にも馬鹿とアホと変態と主人公はいるもの。

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我が暇潰し七ツアイテムの内の一つである携帯を手に入れるため、学校に向かっている。 某ゲームの中ボス戦闘曲を聞きながら。 俺としては、ラスボス戦もいいと思うんだがな。通常戦闘曲もいいし、てか全部いい! あー、変身時の音楽もいいな!俺的にはこれ一番!! 「そんなことを考えていたら、知らぬ間に校舎の中へ入っていたのであった」 言葉に出して言ってみたが、聞いてる人がいないせいで、かなり虚しいな。 それはともかく、校舎に堂々と入って行く。 うちの学校は土足おーるおっけーだからな。 階段を上がり、教室に到着。 窓際一つ手前の前から三番目の席の中を自らの手でまさぐる。 「お!発見だぜぃ!!」 さて、とっとと帰るか……ん?もうすぐ夕日だと!? しかもぴったり晴天!この状況で夕焼けを見ない奴がいるか?いや、いない!! 「我が携帯に写真を収めるためにも屋上に行かねばならぬな」 そう言いながらも、俺はダッシュで屋上に向かっているのだ。 「ふぅ…ふぅ…よし!」 少し息を整えて、屋上への扉を静かに開ける。 「……ん?」 扉を開け、屋上へと踏み出したのだが、そこには先客がいた。 少し驚いて声を出してしまったが、先客は気付いていないようだ。 その人は青く艶のある髪をリボン?で留め、透き通り、黄色がかった瞳の女の子だった。 制服の色(うちの学校は学年により赤・青・緑などと別れている)からあの人は先輩なのだろう。 綺麗だ。すごく綺麗だ。 夕日の光を浴びている横顔は、触れれば壊れてしまいそうなほど儚くて、美しい。 はっ!!俺としたことが、見惚れてしまった……でも、ま、そんだけ綺麗なんだから仕方ないよな。 それに、改めて見てみると、服の上からでも判るほどの胸の膨らみ。 あんな綺麗な人(いろんな意味で)初めてみた。 って、これじゃあ俺変態みたいじゃん!! 「あの、こここんにちにゃ」 「えっ?」 のぉぉぉぉぉお!!!目を合わせることには成功したけど、”にゃ”ってなんだよ!”にゃ”って!
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