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実家の庭先には様々な物が転がっている。
建築関係の自営業をしていた父親の軽トラックが庭を出入りする度に荷台から色々な物がこぼれ落ちるからだ。
掌に乗るほどの大きさをした材木や石ころ、ぐにゃりと曲がった鉄筋や何に使うかわからない金属の破片がばらまかれた庭の中から僕は毎朝、一つだけ選んでそれを蹴飛ばしながら小学校に通学していた。
石ころや材木や鉄筋や金属の破片は学校に着く途中、排水溝や草むらの中に吸い込まれてよく無くなった。
帰省してから三日目の夜に実家の庭で煙草を吸いながら、ふとそんな事を思い出した。
父が死んでから三日目の夜だった。
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