52人が本棚に入れています
本棚に追加
トントン…
お母さんは夕ご飯の準備をしています。のんちゃんとまゆちゃんがテレビのアニメを見ていると、ミュウが泣いている声が聞こえました。
2人は顔を見合わせると、子供部屋に急ぎました。ミュウは声をからして泣きながら子供を探しているようでした。
「かわいそうだね。」
のんちゃんがつぶやくように言いました。
「赤ちゃんが死んじゃったことが分からないのかな?」
「分かっているかもしれないけど、そばにおきたいんだね…きっと」
お父さんが会社から帰って来て夕ご飯を食べている時も、ミュウはずっと泣き続けていました。
次の日も、その次の日も毎日毎日ミュウは泣き続け、我が子を探し続けました。もうガラガラ声さえも出なくなっていました。
それからしばらくたって、ミュウはさすがにあきらめたのか、泣きながら我が子を探し歩くのを止めました。
最初のコメントを投稿しよう!