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家から5分位歩いた所に小川が流れています。
2人は子猫の入った箱をそっと水に浮かべました。
「生まれたばかりで……お母さんのお乳も飲めないで死んじゃって……子猫さんかわいそう」
少しずつ離れていく箱を見ながらまゆちゃんが言いました。
「きっと、子猫は天国に行けるよ」
のんちゃんが言うと、
「うん……そうだね」
まゆちゃんが頷きました。
のんちゃんとまゆちゃんは子猫の入った箱が見えなくなるまで見送りました。
「もう、……帰ろうか」
のんちゃんがまゆちゃんの肩に優しく手をのせて言いました。
「うん」
まゆちゃんは小さく頷きました。2人は家に帰ることにしました。歩きながらまゆちゃんが呟くように言いました。
「子猫ちゃん、せっかく生まれたのに、何にも楽しいことが無くて…可哀想だったね」
生まれない方が良かったのかも……
のんちゃんはそんな風に思いました。
その時、どこからか子猫の鳴き声が聞こえました。
のんちゃんとまゆちゃんはビックリして顔を見合わせると、振り返りました。どこかに捨て猫がいるのな?……と思い探しましたが、子猫はどこにも見当たりません。
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