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せりう『音、聴いてみます?』
椿『え?いいんですか?』
せりうさんはニコッと笑顔を作り、ベースを手に取り、演奏を始めた。
間近でベースの音を聴くのは初めて‥
この黒い箱から音が出てるのかな?
なんか、カッコイイ‥
少しの間、せりうさんの演奏を聴いて、音の違いがわかった気がする。
せりう『どうかな?どっちの音が好き?』
椿『えっと、今弾いてるベースの方が、好きですね』
そのベースは1万円程のお手頃な値段。
椿『コレ、買います!』
せりう『ん、わかりました。初めてのようだから、ストラップと替え用の弦も付けておきますね』
椿『いいんですか?ありがとうございます!』
せりうさんはいい人だ。ここでベース選んで良かったと、凄く思う。
ベースのケースも買わなきゃ、と思ったけど、どうやら処分する予定のものをくれるみたい。
感謝しかできないなぁ。
ベースを買う時、名刺をもらった。
『芹生 春斗(せりう はると)』と書かれている。
春斗『ベースで分からない事があったり、何か聞きたい事があればいつでも来て下さい』
椿『はい!色々ありがとうございます!』
私はお店を後にした。
なんだろう、凄くドキドキする。
ベースを買った事で胸が高鳴ってるのかな‥
それとも‥
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