雨 飴 アメ

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ここは 森の小学校 今日は雨降りです 休み時間の教室で キツネのコン太と ウサギのミミ子が 空を見上げて 話をしています ネェ ミミ子 空から降ってくるアメは どうして 甘くないんだろうね アメなら 甘くてもいいと思わない? コン太が ぽつりと言いました そうね 空から降るアメは ただのお水と一緒よね ミミ子が 相槌をうちます だろう アメなら イチゴ味とか ミルク味とか レモン味とか あっても いいと思わない? コン太の言葉にミミ子は わぁ~ そんな味のアメなら うれしいな と 目をキラキラさせました こんなに沢山降るんだから 甘かったらもっと いいと思うだろう コン太の言葉に賛成のミミ子は そうね と答え ちょっと考えて きっと 雷の坊やが甘いところだけみんな 食べちゃったのよ それで 甘くない お水だけが 降るのよ そうか 雷の坊やの せいか コン太もミミ子の言葉に賛成しました きっとそうだと思うわ だって アメ の降る前の雲は 真っ黒ですもの きっと白い雲は甘いのよ 不思議そうに コン太が なんで?と 聞きます だって 白い雲は 綿菓子みたいじゃない 白い雲の甘いところだけ 食べちゃったから 黒い雲になっちゃったのよ ミミ子は 良く知ってるね すごいな~ コン太が感心しました 白い雲が綿菓子みたいだったから そう思ったのよ ちょっと照れながらミミ子が 言いました でも ミミ子の 言うとおり きっと そうなんだ 雷の坊やが甘いところだけ食べちゃったんだよ だから冬の雪だって かき氷みたいなのに シロップがないんだ そっか そうだね 今度はミミ子が感心しました きっと雷の坊やは食いしん坊なんだ 熊のように大きな雷の坊やを思い浮かべるコン太とミミ子 食べ過ぎて 体が大きく成りすぎて 落ちてこなきゃ良いけどね と心配するミミ子に対して コン太は でも 落ちてきたら 友達になれるかもしれないよ と ワクワク 眉をひそめてミミ子は 怖いわよ 怖くないよ 僕 太鼓の叩きかた 教えて欲しいな~ そんな話をしていたら キンコンカンとチャイムの音 次の授業が始まります 森の小学校の 休み時間のお話でした。 終わり
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