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私が部屋に転がり込むと、他の動物達もぞろぞろと入ってきた。他の動物達も、なんて言い方をするとまるでどこかの動物園だが、本当に彼らは動物の被り物を被っているのだから仕方ない。
最後にセーラー服を着た豚が部屋の鍵を静かにしめた。こんな状況でありながら私は『セーラー服を着た豚』という言い回しに笑いそうになる。
その『セーラー服を着た豚』が鍵をしめたのをライオンが確認すると、強引に私を引き起こし、改めて対面した。
それと同時に、ぼとっぼとっという音がした。床を見ると、彼らが頭に被っていた山羊やら熊やら狐やらの剥製のようなリアルな被り物が落ちている。
驚いて顔をあげると、ライオンの背後にはそろいもそろって美男子達と美女。さっきまで動物の被り物で顔を隠していた人達。
彼らこそが、生徒会。
「――改めて、ようこそ。生徒会へ」
ライオンも、被り物を脱ぎ捨てた。中から出てきたのは美しい、しかし哀しい、右目に眼帯をした男。
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