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また明日、か。
今までの流れだけでも大分理解不能だが、また明日に出直そうと思い、家に帰る為に生徒会室を後にしようとする。
「あの、失礼しまし」
「どこに行くつもりだ?」
私が言い終わるかいなかで鋭い声が私の声を遮った。
私に銃口を突きつけた、郷野紅炎だ。
一番ドアの近くにいた彼は、ドアノブに手をかけた私の手首を掴んできた。
吊りあがったの炎のような色の瞳が睨みつけてくる。
「ど……どこって、家に帰るんですけど……」
紅炎に対しては銃口を突きつけた事もあって怖い印象しか抱いてないので、恐る恐る返事をする。
私の返事を聞くと、更に私を睨みつけて舌打ちをした。
「てめーよぉ……零の話聞いてたのかよ?」
零とは会長の本名、神前零だ。
「え……と」
「零は生徒会に入ったら社会から身を消すっつってただろ。それはもう家に帰れないって事だよ」
家に帰れない!?
そこまでだとは思ってなかった。できるだけ外出ないとかそういう事だとばかり。
いや……確かに会長が言っていた言葉を丁寧に思い出すと確かに家に帰れないという方が近い。
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