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「あの……?」 私はこんな怪しすぎる集団の意味が全く分からなかったので、思わず声をかける。ライオンがなんのためらいもなく確信をついてきた。 「お前がこの男を殺したんだな?」 「!」 ライオンが指差したその先は、血の海に溺れる哀れな男。 「狂いそうな程の嫉妬で、殺した。嫉妬によって殺した。違うか?」 「なん……で、それを」 私の言葉はライオンの言葉を肯定した事になる。 まあ、否定なんかこの状況でできるはずもないしする気もない。 「お前は罪を犯した。よって我等生徒会がお前の罪を裁く事になる」 「生徒会!?」 ――私達の学校には生徒会はなかった。いや、正確には存在するはずなのだが、一切顔を知られていない。 行事に顔をださないのはもちろん、会長の選挙等も行われない。教師ですらその実態を知らない。生徒会の存在自体を信じる者がほとんどいない程なのだが、どうしても会長の言葉などがいるときだけは直筆の手紙が届くというし、ちゃんと学校は円滑に進んでいるので生徒会が機能しているとしか考えられない。 あまりにも不気味で曖昧な組織だった。
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