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風の吹く丘
「ふぁぁあ~あぁぁ」
俺は授業中にもかかわらずバッチシ欠伸をかました。
「せいやっ!」
フツーは白のチョークが飛んでくるところだろうが飛んできたのは数学でよく使うでっかい直角三角形の定規。
俺の席は一番後ろの角なんだけどなぁ・・・。
俺はあせらず飛んでくる定規に意識を集中する。
「いつも無駄だっていっていんだけどなぁ…。」
俺は魔法、というか能力といったほうがいいかな。
「風」で定規が体に当たる前に止める。
「授業中に欠伸とは・・・。えらくなったもんだな龍ヶ峰ぇ!」
鉄人はそして次の武器を教卓から取り出す。
いやいや…巨大コンパスはさすがに危なくネ…?
「そこまでにしてくださ~い。」
俺の顔面に巨大な穴が開くかもしれない状況でゆったりとした声を出したのは俺の右斜め前の
凰 海己。
飛んでくるコンパスが俺の目の先わずか数センチで止まる。
これが海己の能力だ。
「なんですかもう。さっさと授業をすすめてくださいよ。」
俺の右横の小柄な少女。
朱雀 和。
「鉄人もこの程度でキレているようではまだまだですね。」
俺の前の黒髪のツンツン頭に似合わない眼鏡の少年。
鷹見 虎太郎。
「うっ・・・わかった。授業を進める。」
鉄野はクラスメイトに促されまた黒板に向き直る。
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