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まあいいか。
目が覚めたついでに、キッチンに行き、冷蔵庫からミネラルウォーターの500cc入りペットボトルを一本取り出して飲む。
やっぱり冷房入れっぱなしで寝ないと辛いなあ、とか思いつつ、リビングに移動し、テーブルに出しっぱなしのノートPCの電源を入れる。
ほどなくPCが立ち上がったので、一応対策でも考えとくか、と、ネットでメリーさんを検索。
検索サイトのトップページは、既に日付が変わり、今日が七夕だと知らせている。
七夕に現れるとは無駄にロマンチックだな。本人は七月六日深夜にやってきたつもりかも知れんが。
色々調べていると、どうやら自称メリーさんという幽霊、元々は捨てられた人形だが、最近は人型幽霊もあるそうだ。無差別に現れては人を驚かせるだけでなく、人の家に取り憑いて好き勝手なことをして消えていくらしい。
まあ、消えるんならいいか。美少女なうえに祟らないみたいだし。
再び電話が鳴る。
「あたしメリーさん。
今海浜爆張のホームにいるの」
「もう終電とっくに終わってるぞおい」
あ、切りやがった。
まだ家に着くのに少し時間がかかりそうなので、さらにネットを徘徊し、念のため除霊とかその辺のにわか知識を入手。
「あたしメリーさん。今伊波みなとの駅についたの」
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