Burry Affection

プロローグ ～出会い～

それから、彼女に色々と教えてもらった。部活内容について、部長について、物置と片付けについてと、隅々まで教えてもらった。結構うろうろしてしまったので、この日の部活はこれで終わってしまった。そして今、俺は長咲と二人で下校をしている。
「今日はありがとうね。助けてくれて。」「助けたというか、弾いてみせたら逃げていっただけだがな。」

長咲は笑っていた。もう仲良くなってしまったのか。話によると、彼女は三年Ａ組に所属しているらしい。隣のクラスか。

「明日、私のバンドのメンバー紹介するね。」
「ああ。分かった。」
「うん。じゃあ私はこっちだから、ここで。」
「おう。じゃあな。」
「うん。また明日。」

長咲は、手を振って帰っていった。軽音楽部で、顔を出したその日に友達ができるとは。とてもいいことだ。俺も明日から軽音楽部の部員か。明日はギターを持っていくか。