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どこが好きかと聞かれれば、どことは答えられない。
顔?
もちろん顔は好みの顔だった。
性格?
性格なんて知らない。
ただ分かるのは、彼女が自分にとって特別な存在に違いない、ということ。
周りとは違う、輝いて見えるのだから。
しかし、彼女にとってはどうだろう。
僕なんて、ただの客だ。
それも大勢の客の一人にすぎない。
覚えてもらっているかどうかも疑わしい。
そんなことを乙女のような気持ちで思い巡らせていた。
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