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太一はここ1ヶ月、昼ご飯は毎回あの喫茶店で食べていた。
頼むのは毎回サンドウィッチとコーヒー。
特別サンドウィッチが好きという訳ではないが、メニューを開くよりも早く彼女に話し掛けたかった。
と言っても、
「サンドウィッチとコーヒーを」
の一言だけだったけれども・・・。
それでもこの1ヶ月は太一にとってとても充実した日々だった。
彼女に会える、それだけでいつもの日常が輝いていた。
それでもやはり物足りなくはなる。
名前は何だろう。
歳はいくつか。
恋人だって居るかもしれない。
それでも太一には注文以外の言葉を彼女に発する事は出来なかった。
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