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『び、びっくりした』
心臓がばくばく言っている。
覚えててくれてたんだと嬉しい気持ちになり、同時に、せっかく話し掛けてくれたのに何も答えられなかった事を後悔した。
彼女をチラッと見る。
彼女は忙しそうにパタパタと働いている。
最初に来た時にグラスを割って泣いたウェイトレスは、あれ以来見ていない。
たぶん辞めたのだろう。
オーナーと、ウェイトレスは彼女入れて2人。
話し掛けてもらえるなんて、宝くじが当たる確率くらいだったのかもしれない。
明日は違う物を頼もう、太一は心に決めた。
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