第1章

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「お帰り。入っておいで」 ふすまを開け部屋に入ると、畳のいい匂いがした。 「おじいちゃん、寝てなくて大丈夫?」 「大丈夫だよ。今日はね、調子がいいんだ」 そう言ったおじいちゃんは、昔の面影もなくがりがりに痩せて、ちっとも大丈夫には見えなかった。 おじいちゃんは仏壇に手を合わせ、僕にこっちに来るよう手招きをした。 僕も手を合わせ、仏壇の写真を見た。
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