第2章

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1年前に建てた、小さいけれど温かみのある家。 『高倉』と書いてある表札を、太一は眩しそうに見つめた。 「ただいま」 1日の疲れさえも感じさせない元気な声で言う。 「お帰りなさい」 柔らかな声で、太一の妻、早希子が迎える。 家に入り太一は、焼き魚の匂いがしない事に少しがっかりする。 円卓を見ると鍋の用意がされていた。 材料を見渡し 「すきやき?」 太一は呟く。
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