第4章

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坂口と俺が顔を見合わせていると、ちょうど昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。 「あ。…どうしよう。私、授業が」 「ああ、大丈夫だから、行きなさい。 ねぼすけには目を覚ましたら教室に戻るように言うから」 塩谷先生に言われ、坂口は渋々出口に向かった。 よろしくお願いします、と頭を下げて、ベッドの方を気遣わしげに見てから、やっと保健室を出て行く。 「じゃ、自分も…」 「なんだ、お茶でも飲んで行けばいいのに」 そう言われて、俺は迷った。 5時限目はちょうど授業がないので、小テストの採点をしようと思っていたのだが、…それは家に持ち帰ってやれば済むことだ。 田辺と接触するなら、これが絶好のチャンスだと思った。 「それじゃ、お邪魔にならないよう、少しだけ…」 言いかけた時、ベッドの方から微かに唸り声のようなものが聞こえ、俺と塩谷先生は同時にそちらに顔を向けた。 先生が素早く反応し、ベッドに大股で近づく。 .
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