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「黒羽盗一の炎の大脱出マジックが、今成功しました!!え!?あっ!はい!只今、この会場の近くで爆発事件が起きました!原因不明の!!」
黒羽盗一のマッジクショーを生放送で中継していた。
が、突然起きた原因不明の爆発事件が起きたために、急遽番組変更となったのだ。
黒羽盗一の楽屋。
楽屋の中には、黒羽盗一と付き人の寺井が話していた。
そして傍には、五歳位の少女が眠っていた。
二人が話している内容は、眠っている少女のことだ。
「良く眠っているね」
「愛らしいお子さんですね。盗一様」
「だが、いつの間にあんな所に・・・・」
そう。少女が眠っていた場所は、今日のマジックショーで使うマジック道具を置いてあった場所。
鍵は厳重に掛けられていた。合い鍵を持っている者は、黒羽盗一と付き人の寺井の二人だけ。
しかも、鍵は開いていなかったのだ。
少女は、どうやって中に入ったのか?
疑問は増すばかりだ。
今、判っているのは
「この子は、独りぼっち。」
黒羽邸:リビングルーム。
「盗一!あの子、起きた?」
妻・千香子は、昨日盗一が連れ帰った少女を気にかけていた。
なぜなら、少女と我が息子と同年代だから。
しかも、ご両親の存在自体ないのだから、余計に。
「もう少し、寝かせてあげよう。」
「起きろーーーーっ!」
「・・・・・・・・💧」
「あらあら😌」
おれの名前は、黒羽 快斗。
六歳。父さんの様なマジシャンに、なるのが夢。
昨日のマジックショーの後、父さんが女の子を連れて帰ってきた。
歳は多分、おれと同じくらい。
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