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かまくらの中に柊が用意した小さなろうそくの火。
「雪を見た時にさ、頭ん中にイメージが浮かぶんだ。
例えば俺なら周りの物を自由に動かせる、だな。
お前はなかったのか、銀。」
ううん、と首を振る。
雪を見た時何もイメージなんて入って来なかった。
「おかしいな。…まぁお前らしいけど。」
「どういう意味だよそれ。」
「そのまんま。……そういやぁ明日から学校始まるな。」
僕は柊の言葉にいまいち納得できないけれど、言い返しても軽くあしらわれるだけだろう。
…そう思いながら同時に明日からまた始まる学校のことも考えて、僕はちょっとだけ嫌な気分になった。
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