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『これは、この国が出来る前のこと
雪のように真っ白なドラゴンがいました
そのドラゴンには友達がいて、その少年もまた雪のように髪も肌も白い子でした
ドラゴンはこの場所に最初に雪が降った日、冬眠をすることとなりました
しかし、ドラゴンの冬眠は人間にとってはとてつもない年月となるのです
少年は泣きました。
これが、親友との永遠の別れになるからです
ドラゴンは言いました「ならば私の力を授けよう。君が悲しくないように。」
少年はひとつの魔法が使えるようになりました。そしてドラゴンは眠りにつきました。
少年は本当にドラゴンを忘れないためにここに国を作りました。
…たとえ眠っていてもそれがドラゴンは嬉しかったのでしょうか。
それ以来この国の子供達はその少年くらいの歳をとり、その年の初雪を見るとたった一つ魔法が使えるようになったのです。
ドラゴンはいつも私達を見守っているのです…。』
……うつらうつら。
だんだんとまぶたが重くなってくる。
…先生の朗読はまるで子守歌
「こら!寝てるんじゃないの!」
どうやら僕意外にも船を漕いでる人がいるらしい…
けど、ごめんね先生、
おやすみ…
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