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「おっと………」 「どうした?」 「来た」 ひゅーぅっと口笛をする。 「とりあえず俺が合図出したら上空に撃ってね」 「おう。舞崎はアシスト頼んだよ」 「はいよ、先輩」 「先輩は止めろってーの」 「良ーじゃん、俺今テンション上がってんの。てかそれよりも………ほら、来たよ」 左腕を舞崎が小突いた。 舞崎が耳を塞ぐ。 そして撃ち上げる。 「奴が止まった」 舞崎曰く、 昨日俺があいつに撃った事で この音に警戒している。 だから空砲だけでも時間稼ぎは出来るだろう。 慣れない俺のための作戦。 「右、45!」 だから舞崎は徹底的にサポートに回ってくれる。 舞崎が出れば早いと思ったけど あいつが言うには力をまだ制御仕切れないから俺まで巻き込んじまうそうだ。 「左、60。15、30」 撃つたびに舞崎から舌打ちが聞こえる。 全部外してる? 今度は俺が舞崎を小突く。 「舞崎、ここからはお前がやれ」 「は?」 「俺じゃない、お前が直感的にやれ」 「…………分かった」 つまり花畑で朝木にしたことを俺にやる。 多分その方が効率が良いし 俺も覚える。 「ちょっと肩に負担かかるけど我慢してね」 .
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