14

7/51
前へ
/540ページ
次へ
「優ちゃんもこっちに来たんだねぇ」 「マジ……本物?」 「ひどいなぁ……本物だよ。しょーしんしょーめいの臣野智海だもん。………あれ? 君は?」 臣野くんは俺の横にいる舞崎に目を向けた。 「お……俺?」 「うん、君。同じとこの人間だよね?」 「そうだけど……俺は舞崎。舞崎紫陽。高一です…………」 「思い出した、確か君、A組だよね? そーゆー名前だったんだねぇ、じゃあしぃちゃんって呼ぼうかな」 「えっ……あ……あの……えっと…………」 「おいら、じゃあ先輩だね。高三だもん」 「えっ?!」 「やっぱ見えないかな? よく間違われんだよね」 ま……舞崎が完全ペース持ってかれてる…… 「ねえねえ、優ちゃんは2人で?」 「いや、違うよ。ほら、あの丘にいる二人を含めた四人で旅してる。俺らの事は黒い方、シンエイっつーんだけど、あいつにお世話になってる。最近出たばっかりなんだけどね」 「じゃあ“扉”を目指してんだね?」 「まぁそんなとこ。臣野くんは今までどうしてたの?」 「おいら? おいらはねぇ、あんまり動ける状況に…………あっ、二人がこっちに気づいたみたいだよ」 .
/540ページ

最初のコメントを投稿しよう!

305人が本棚に入れています
本棚に追加