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「優ちゃん、これからどこに行くとか決まってる?」
ボケッとしてたら臣野くんが俺の顔を覗き込んでいた。
「いや、特には………てか川がこの状況だから進めないんだよね」
「あー………じゃあ空に行こうよ!」
「はっ?」
「多分とーりょーも良いって言うよ! だから行こう!」
いやいや、ちょっと待て。
どういうこっちゃ?!
『つまりは空の民の飛行艇に乗せてもらう……と言うことですか?』
「うん、そゆこと」
「ねぇちょっと待って、空の民とか飛行艇とかどういう……てか何なの?!」
「ん? もしかして……下の人は知らないってホントなの?」
『そうですね。彼等は地上に下りることはまずありませんし。それに伝承すら残って無いので知っている人はあまりいないのです』
そうなんだぁ……と臣野くん。
「あのさ、わかんない単語が出てきたから説明をお願いできますかね」
「ホントに知らないんだねぇ……空の民ってのはそのまんまの意味でせーかつのちゅーしんを空でしてる人達のこと」
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