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スゲーな臣野くん。
ウタヒメの言葉分かるんだ……
てかウタヒメもよく見りゃ
かわいいじゃん。
「優ちゃん、ウタヒメの脚に飛び乗って。 そうそう、そのまま掴まって爪の上を立ってる感じに」
「こう?」
「うん、あとちゃんと掴まってないと落ちるから気をつけてね? 上の二人も。」
「オーケー!」
「おみくんりょーかいっ」
「あれ? シンエイは?」
『僕は舞崎さんのバックの中にいますよ』
「シンエイってパペットになるんだねぇ。よし! それじゃあ出発しんこーう!」
俺はウタヒメの脚にしがみついて翼が起こす強風に耐えた。
このまま飛んだらウタヒメは大変じゃないかな?
立ちながら飛んでるようなものだし空気抵抗も相当あるっしょ?
飛行機で言う車輪出して飛んでる時はスピード出せないってやつ。
「ウタヒメっ」
俺が呼ぶとチラッとこっちを向いた。
「無理すんなよ、あとありがとな!」
ぐるぐると喉の鳴る音がした。
まるで猫みたいな音だ。
下を見ればもう地上は遠い。
余計怖くなってさらに強くしがみつく。
横には臣野くんがいてウタヒメと平行して飛んでいた。
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