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「優ちゃんどーぉ? 最高っしょ?」 臣野くんが気流の間を滑るように飛んでいく。 「うん! すごいよ! めっちゃ最高!」 「よかった。ウタヒメも楽しそうだし」 そう言うと臣野くんはウタヒメから離れてさらに高く飛び上がった。 ウタヒメも四つある翼を大きく動かしてさらにスピードを上げる。 「優ちゃん! なんか見えてきたよ!」 上から朝木が叫んだ。 確かによく見ればだいぶ先に飛行船と飛行艇を組み合わせたようなのが浮かんでる。 そこに臣野くんは最初に行ったみたいだ。 誰かがそのデッキの上で赤い旗を振る。 そしてそこから臣野くんが三人ぐらい引き連れてこっちに向かってきた。 だんだんウタヒメのスピードも落ちてホバリング状態になる。 「とーりょーがね、いいって! 歓迎するって!」 「ホントに?」 「うん」 臣野くんは俺の手を取るとそのまま引き寄せて抱えた。 「お……臣野くん? なんかこの……これさ、おかしくない?」 「んー……だってねぇ、お姫様抱っこが一番ラクなんだもん」 「ラクとはいえこれは無いっす」 「いーじゃん。優ちゃんかわいーんだから」 なんか……嬉し…………くねえ! .
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